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2025年 GITA-JAPAN 第36回 コンファレンス開催のお知らせ
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 高度経済成長期に整備された社会インフラは、老朽化が進む一方で、近年の自然災害の激甚化や頻発化により、被害の拡大といった課題が浮き彫りになっています。
 そこで、今回のコンファレンスでは、デジタルツイン・AI等の次世代技術やGISがもたらす革新的技術を最大限活用した次世代の防災・インフラ基盤戦略を議論します。

特別講演 「スマート防災に向けた航空LiDAR反射強度解析による山林火災被災域の把握」
安海 高明 氏
エアロトヨタ株域会社
国土インフラ事業部 事業部長補佐

プロフィール chairman
航空レーザ(LiDAR)、写真測量、リモートセンシング、GIS解析を駆使し、20年以上にわたり日本国内の砂防・河川・森林分野の防災事業に従事。土石流・流木対策施設設計や土砂災害防止法に基づく基礎調査、多時期LiDARデータを用いた流域スケールの地形変化解析、スマート防災・インフラDXの実装に取り組んでいる。
技術士(建設部門・森林部門・応用理学部門)、空間情報総括監理技術者。(一社)建設コンサルタンツ協会 砂防・急傾斜専門委員会、(公社)砂防学会 国際部会、(一社)全国測量設計業協会連合会 BIM/CIM推進委員会にて活動中。

アブストラクト
 2025年初頭には国内各地で山林火災が多発し、大きな被害をもたらした。気候変動に伴う山林火災の増加が、都市近郊の防災や環境管理に新たな課題を投げかけている。スマート防災とは、デジタル技術を活用して災害の予測・把握・対応を高度化し、被害を最小限に抑える取り組みである。
 本発表では、その一技術として航空LiDARによる三次元点群データを活用し、山林火災被災域の把握と可視化を試みた。山林火災では林床の可燃物が燃焼し、土壌や生態系に深刻な影響を及ぼす。植生が失われることで土壌侵食や土砂災害のリスクが高まり、長期的な森林再生を妨げる要因となる。航空LiDAR点群の反射強度解析は、焼損範囲の特定に有効であり、発災前データを必要とせず高精度な焼損域の把握が可能であった。得られた成果は、森林を自然インフラとしてレジリエントに管理し、災害と共存する社会の実現に寄与するものである。

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